春から東京に行くひとはとりあえず『東京』を聴こう。
「春から東京」
この一文には非常にいろんな気持ちが込められているわけですよ。
「春から東京。だからすごいワクワクしてる!」
「春から東京。初めて地元を離れるから寂しい...」
「春から東京。東京に行くおれってカッコよくない?」
大学進学、就職、転職、結婚、出世、メジャーデビュー、夢を探しに
様々な理由でひとは東京に行きます。
そしてかくいう私も就職という理由で、“春から東京”な人間です。
「春から東京。広瀬すずに会いたい」
バンドマン含むミュージシャンはほとんどが東京での活躍を夢見ています。
そして東京へ進出した彼らは、『東京』という曲を作ります。
もうほんとによく作る。
『東京』、『Tokyo』、『トーキョー』
いろんな東京という曲があって、けっこう名曲が多い。
東京で経験した出会い、別れ、後悔、成功....
東京に対する憧れ、期待、懐疑、羨望....
今日は春から東京へ行くひとに向けて、ぜひ聴いてもらいたい『東京』をいくつか紹介しようと思います。
桑田佳祐/東京
まず有名どころでいくと、この曲。
ご存知、サザンオールスターズのフロントマン桑田佳祐、この方も東京という曲を作っています。
この曲は全体通しておどろおどろしい雰囲気となっており、MVでもそうですけど暗い。
YouTubeにあがってるのがショートverなのが残念です。
この曲、歌詞の一節にこういう部分があります。
去かないで向日葵
この都会の隅に生きて
世の痛みに耐えて咲いてくれ
この「去かないで」は誤字じゃなくて、桑田さんの考えた意味のある造語です。
普通は「咲かないで向日葵」となりますが、そこを「去かないで向日葵」にしてるわけです。
去かないで、これはつまり「去らないで」と同義で、東京から去らないでという意味が込められていると思います。
東京には辛いこと、悲しいこと、厳しいことがたくさんある。それでも、耐えて、東京という都会の隅に生きて、去らないで、咲いてほしい。
そんな想いを桑田さんはこの部分に込めたんでしょう。
つまり桑田さんの歌う『東京』では、東京で頑張るひとに向けてある種のエールを送っています。
東京でたくさん良い経験も悪い経験もしてきた桑田さんだからこそ歌える曲ですね。
きのこ帝国/東京
桑田さんの東京が2002年にリリースされてから12年後の2014年にきのこ帝国もまた「東京」という曲をリリースしています。
「きのこ帝国」は4人で構成されたロックバンドで、2015年にメジャーデビュー。
最近では映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の主題歌として「愛のゆくえ」という曲を書き下ろしています。これでかなり世間的にも知名度がグッと上がりました。
きのこ帝国/愛のゆくえ
では、きのこ帝国の歌う『東京』はどんなものなのか。
日々あなたの帰りを待つ
ただそれだけでいいと思えた
赤から青に変わる頃に あなたに出逢えた
この街の名は、東京
この曲には東京で暮らすひとりの女性が思う、『東京』という街が描かれています。
一言でいうと、「出逢い」
東京での出逢い、その出逢いが生み出した恋と主人公自身の強く真っ直ぐな気持ちをきのこ帝国はこの曲に込めました。
きのこ帝国のVo.の佐藤は「誰かと出会いたいという一心で今はやっている」と語っています。
音楽を続け、東京に行き、たくさんの人に出逢えた。そういう想いがあるからこそ、きのこ帝国の『東京』には出逢いというテーマが込められているのでしょう。
きのこ帝国はこの曲をリスナーへ届けることで、東京という街で素敵な出逢いをしてほしいという願い、また素敵な出逢いをさせてくれたことに対する感謝の気持ちを表明しているのかもしれません。
これらだけでなく、くるりの「東京」や銀杏BOYZの「東京」などさまざまなバンドが東京を歌っています。
是非たくさんの『東京』を聴いて、一番好きな曲を探してみてください。
おすすめの東京ソングも教えてほしいです。
タイトルが『東京』ではなくても、例えばチャットモンチーの「東京ハチミツオーケストラ」など部分的に東京が入っている曲もいっぱいあるので、このブログでは書ききれませんでしたが、自分の想う東京はこのチャットモンチーの曲がいちばん近いかも。
それでは。
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